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2010.07.24-25 at Enoshima

第1レースは「高橋雅之メモリアルレース」

7月24~25日、灼熱の陽射しの中2010関東470選手権兼 2010関1位 長橋/田淵東女子470選手権が、江ノ島沖にて70艇のエントリーで熱い戦いが繰り広げられました。今年から関東女子470選手権を開催し優勝カップを作製、関東470選手権のカップも歴代の優勝者のリボンが幾重にもなり台座からカップがベンドしてきたので女子のカップと合わせて新調しました。
 初日、1レース目は高橋雅之メモリアルレース(2003年に創設)とし、全艇同時スタートで行われ、1位のクルーにカップ(ベストクルー賞)が授与されます。2位 前田/野呂高橋雅之氏(2002年永眠、当時関東自動車工業所属)は現在JSAFオリンピック特別委員会の中村健次氏とコンビを組み、クルーとしてソウルオリンピック12位、世界選手権3位、全日本優勝、数々の国内外大会で活躍し日本の470級をリードし関東水域のレベルアップに貢献していた選手。
 風軸200°3~4m/sのトラピーズに乗れる軽風、翌日が大潮の中潮、スタート時間に向けてちょうど干潮になるため、葉山から江ノ島方向に強烈な潮があり女子優勝 村濱/板倉スタートライン上に留まっていると風上に押し出されて行きます。ゼネラルリコールを3回繰り返し4回目ブラックが掲揚された時、ちょうど潮が止まりましたが数艇BFDになりました。1位は前田/野呂(エスピー・ネットワーク)。
 野呂選手にベストクルー賞が授与されました。野呂選手は2003年のベストクルー賞創設時には日本大学で石川選手(現・関東自動車工業)のクルーとして出場。それから、関東470選手権に異なる4人のスキッパーのクルーとして7回出場して初受賞となりました。レセプションパーティーで「ずっと獲りたいと思っていた賞でした」という受賞コメントがありました。

前田/野呂が初日で首位に立つ

 2レース目からはフリート全体をできる限り同数になるように4つのディビジョンに分け、2つのディビジョン毎にレースを行い2つのディビジョンレースの成立を以って1レースとし、コースはトラペゾイドコースのアウターコースとインナーコースで行われます。風軸が200°に安定しており、風速は4レースとも同じような3~4m/sの軽風、海面もおちついておりボートスピードの差が出ないコンディションはスタートで頭を出し、いかに艇団から抜け出し早くフレッシュウインドを掴めるかが勝負のポイントになります。3度目の優勝杯を手にした長橋(右)/田淵
 前田/野呂が1-1-1-2と軽風域で丹念なコース取りで初日1位。レース終了後、帰着申告した後にレセプションが始まる直前まで練習(関東470選手権予選時はレセプション終了間近まで練習)していた中部水域からの遠征チーム高橋/杉浦(豊田自動織機/トヨタ自動車)が安定した走りで2位。早稲田大学の3艇は、市川/大矢3位・横田/坂和5位・西村/今井6位と社会人チームの一角に食い込み健闘。新チーム結成後初レース、久々の470でレース感が取り戻せない渡辺/高野(エスピー・ネットワーク)が4位。女子初代チャンピオンの村濱/板倉(中央の2人)と、準優勝の藤井/栗栖(両脇)
 この風域で抜群のスピードがある長橋/田淵(アルファ・ウェーブ)が1レース目、痛恨の BFD。残り3レースをすべて1位とするがカットレースが発生しないので初日終了時には23位と出遅れました。女子は今年から社会人1年生の村濱/板倉(グローバルコムサービス)が総合7位、女子1位。藤井/栗栖(日本大学)は1レース目BFDながら残りのレースをすべてシングルにまとめて女子2位、軽風域では男子学連上位選手とまったく遜色がありません。
 初日のレース終了後はレセプションパーティーです。今年は豪華賞品や飲み物、スナック類を協賛各社から沢山提供して頂きました。また、ご子息が470級(過去・現在)に乗り、470協会にお世話になったと保護者の方がお礼の気持ちからボランティアでパーティーのお手伝いをして下さり沢山の料理を準備して下さいました。
 パーティーは、倭副会長(日本470協会副会長)の乾杯挨拶で始まりました。2010年関東 470協会フリートレースの表彰式が行われ、学生ポイントランキング1位の横田選手(早稲田大学)には副賞のスピン(フリートレースロゴ入り)目録が贈呈されました。470クラス規程や470協会に関連するマニアックな〇×クイズの他、恒例のビンゴ大会で盛り上がる中レッドブルのエナジーガールが登場。選手・運営スタッフ一同エナジーチャージをし、レースの疲れを癒しました。

長橋/田淵が3度目の優勝

 2日目、前日のレース結果からディビジョンを変更しているので同じディビジョンに有力選手が入っていないか確認してから出艇していきます。朝から前日と同様な海面状態が続き3~4m/sの軽風が160°方向と若干東寄りの風でレースが開始されました。今年おこなわれたフリートレース、関東470選手権予選レースと比較して灼熱の太陽を除けば、風向は安定しており風速が若干物足りないがフロックが入り込む余地がないコンディションでおこなわれました。
 4ディビジョン2グループで3レースおこなうと同ディビジョン以外は各ディビジョン1回の対戦になります。前田/野呂、長橋 /田淵は2日目1-1で1カットすると最小得点の5レース5点になりタイです。タイをとくのは簡単で最終レース直接対決、相手より先にフィニッシュすれば優勝になります。この2チームはフリートレースでも互いを意識しスタートから牽制しレースをしておりダントツの1、2で仲良くBFDになったりしています。
 最終レースは他の選手がこの2人に入り込む余地がなく1、2フィニッシュ。1位、長橋/田淵が優勝、2006年、 2008年に続き1年おきの3度目優勝。「信時さん(日本470協会理事長・関東470協会副会長)が関東470選手権3回優勝しているのでこれで並びました」と優勝コメントがあり来年も連続優勝するぞという意気込みを感じました。1点差で惜しくも前田/野呂が準優勝。練習大好き高橋/杉浦3位。徐々にレース感を取り戻した渡辺/高野4位。市川/大矢5位で学生トップになりました。
 関東女子470選手権初代女王は村濱/板倉、近藤/鎌田(アビームコンサルティング)吉迫/大熊(ベネッセ)に続く存在になる事を期待しております。1レースBFD以外はすべてシングルまとめた藤井/栗栖が準優勝、姉妹で出場の池本/池本は3位になりました。
 関東470協会主催の今年度レース日程は終了しましたが選手の皆さんのご意見を聞きながら秋におこなわれる主要大会に向けて強化フリートレースなど要望があればレースを企画することを検討します。要望等あればinfo@kanto470.orgまでメールください。

reported by 関東470協会 伊藤





2010年関東470選手権 上位入賞チーム


1.長橋/田淵 6P(アルファウェーブ)

2.前田/野呂 7P(エスピーネットワーク)

3.高橋/杉浦 13P(豊田自動織機/トヨタ自動車)

4.渡辺/高野 21P(エスピーネットワーク)

5.市川/大矢 22P(早稲田大学)

6.河合/小川 25P(慶應大学)



2010年関東女子470選手権

1. 村濱/板倉 39P(グローバルコムサービス)

2. 藤井/栗栖 45P(日本大学)

3. 池本/池本 92P

4. 角田/古屋 121P(葉山町セーリング協会)

5. 蛯原/白倉 152P(明海大学)

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