2011.06.18-19 at Enoshima
微風の神経戦
小雨が降る微風の神経戦6月18日、19日の2日間、2011年第2回関東470協会フリートレースを梅雨空の中、北は東日本大震災後活動を再開した東北大学、西は2012年ぎふ清流国体に向けて活動している社会人チームの参加もあり、67艇のエント リーでおこないました。70艇近くのフリートになったのでレース公示通り、フリートを4ディビジョンに分け、2ディ ビジョン毎にレースをおこないました。
今回のディビジョン分けの考え方は、上位約1/4 のチーム(1日 目は第1回フリート1位 西村祐司/大嶋龍介(大光/海津YC)レース上位チームと関東470協会の推薦チーム、2日 目は1日目の成績上位チーム)を1つとするディビジョン[赤]と、その他のチーム を3つ(1日目は 赤以外を均等に、2日目は1日 目の成績順)に振り分けたディビジョン[青・黄・緑]としました。さまざまなレベルの選手がより良い練習レースが出来る様なレース形式にしております。最終成績はある意味不平等になりますがフリートレースは練習レースと位置付けているので、このような形式を採 りました。
初日、時おり小雨が降るどん2位 石川裕也/柳川祥一(関東自動車工業)よりとした曇り空。朝から風の吹き出しが弱く、なかなか風速があがる気配がありません。風が安定しない為、レースは行わないが練習をし たいという選手の強い気持ちをふまえ、14:00までに運営艇が海上に来なければ レースをおこなわないと公示し、出艇を許可しました。14:00前に雨とともに風が入り1度スタートを行いましたが、選手の熱い気持ちも風速を上 げるまでには至らず、残念ながら初日はノーレースになりました。
2日目、前日と同じように梅3位 大橋太一/中澤大三郎(日立製作所)雨空。朝から120度方向の軽風が入ったので定刻ど おりスタート予告信号が発せられました。風が弱いので皆さんスタートラインに早く並びます。七里ケ浜方面から沖に向けて潮の流れが強く、バウ先が押し出される格好になりゼネラルリコールを繰り返します。3度目にブラックフラッグを掲揚 し、ようやく第1レースがスタートしました。
先のディビジョンは後続を大き く引き離し、岐阜から遠征し4位 市川航平/谷口諒介(早稲田大学)てきた西村/大嶋(株式会社大光/海津ヨットクラブ)がトップで フィニッシュラインを横切るがBFD、続いて第1回フリートレース優勝の川添/板倉(Team.SSJ)がフィニッシュして1位、2位は市川/谷口(早稲田大学)、3位山口/木村(早稲田大学)。後のディビジョン は1位西村/坂和(早稲田大学)、2位藤原/藤橋(立正大学)、3位に大橋/中澤(日立製作所)が入りまし た。
第2レース以降は風軸が安定せず150度、240度、270度、240度と変わり、レース毎にマークを打ちかえ合計5レースおこないました。チャーター艇で参加した東北大学第3レース、後ディビジョンでは、東日本大震災後活動を再開した阪田/関口/森/菊池(東北大学、3艇エントリーしておりましたが、1艇艇体トラブルの為4 人で1艇を乗り回した)が、ほとんど練習できていない環境とチャーター艇のハンデを乗り越えトップフニッシュ。総合成績でも9位に入る大健闘です。今後も関東470協会主催レースに参加予定になっており、レース経験を積みながらインカレ本戦出場を狙います。
5レース終了して、1新1年生クルーが頑張った慶應の秋山/玉田レース目BFDながら積極的なスタートと繊細な ボート スピードで残りを1-1-3-1とした西村/大嶋が優勝、2位はナショナルチームの石川/柳川(関東自動車工業)、3位には昨年までスナイプで活動していた 大橋/中澤が入りました。今回のフリートレースではインカレ3連覇中の早稲田大学6艇と、慶應義塾大学5艇が、5月に行われた関東学生 ヨット選手権大会新人戦時のメンバーとは大きく入れ替えての参加をしており、次世代の育成に主眼が置かれているように思われます。秋山/玉田(慶應義塾大学)クルーの玉田玲奈は高校ではバスケット部に所属していた新1年生。 ヨット経験数回とはとても思えない綺麗なスピンワークを見せるセンスの良さが光りました。
レポート/伊藤譲一(関東470協会)