at Nishinomiya
470級関西選手権(第4戦)レポート
今年の西宮は天候が不順であり、本来、この時期に吹くシープリーズがなく、今回は南の海上にある台風11号の影響を受けて北~東系の風でシフトが多いなかでのレースとなりました。
ロンドンオリンピックの年でもあり、毎年、関西選手権に参戦するNTを始めとした社会人セーラーの参加が少なく35艇と少しさみしい大会になりました。
そのなかで、関東から初参加のSPNの飯束・八山組、西宮の全日本470で素晴らしい走りをみせてくれた出道選手が新潟から、長崎からは大曲・田口組が参加、ベテラン奈良選手が今年のシリーズ2度目の参加。
迎える関西勢は、関西学院大学の西尾・溝上組、松下・俣江組、関西大学の後藤・山本組、濱田・松下組の他、大阪大学、近畿大学、甲南大学、神戸大学、和歌山大学の関西の7大学が参加した。
初日、第1レースは、予告信号後の風のシフトがあり、打ちかえののち、10時45分に70度、9メートルと470にとって良い風の中でスタートした。スタート後、徐々に風が吹き上がりMAXで11メートルとなり470にとっては最高のステージでマーク1を最初に回航したのは、飯束・八山組(SPN)、そのまま後続との差を広げ、トップフィニッシュ、2位は出道・安達組(新潟県SF)、3位に山崎・宮本組(和歌山大)と続いた。現在、ポイントランキング1位の西尾選手は14位と出遅れた。
続く第2レースは8メートルの風でスタートしトップは飯束・八山組、2位に松下・俣江組(関西学院大)、3位奈良・西村組(徳島県SF)と続いた。
第3レースは風軸が移動し、85度、8メートルでスタート、1位飯束・八山組、2位出道・安達組、3位松下・俣江組と続いた。
8メートルから9メートルの風で沈艇もでるなか、第4レースの1位飯束・八山組、2位、西尾・溝上組、3位出道・安達組と続いた。
初日、最後の第5レースは70度7メートルでスタートし1位飯束・八山組、2位、奈良・西村組、3位西尾・溝上組となり、初日の5レースは、台風の影響でシフトが多く各艇が安定しない順位のなか飯束・八山組がオールトップで終えた。関西選手権史上初のオールトップのチャンピオンが誕生するのか。また、飯束・八山組に一矢報いるのはどのチームか。更に2位を始めとした上位争いが注目される。
5レース終了時点で1カットとなり、1位飯束・八山組4点、2位西尾・溝上組13点、3位出道・安達組15点となった。
2日目は前日と同じく北~東系の風でシフトがありつつも少し落ちて、第6レースは80度、5メートルでスタート。大曲・西口組(長崎バス)がトップフィニッシュ、2位に西尾・溝上組、飯束・八山組は3位と今大会初めてトップの座を譲った。
続く第7レースは、風速が6メートルにあがり、先のレースの雪辱を果たし、飯束・八山組がトップフィニッシュ、2位に大曲・田口組、3位に西尾・溝上組と続き、飯塚・八山組は7レースを終了した時点で、6点、2位の西尾・溝上組が18点のため、1レースを残して優勝が決定。
2位・3位争いは、西尾・溝上組が18点、松下・俣江組が19点、25点に出道・安達組、大曲・田口組と4艇の争いとなった。
最終の第8レースは、引き続き行おうとするが風力・風向とも安定しない状態が2時間ほどあり海上待機。最終予告時刻が迫る14時まえに安定しだした3メートルの風 80度で、スタート、しかしそこで飯束・八山組が痛恨のOCS、1位出道・安達組、2位笠井・中川組、3位濱田・松下組(関西大)と続き、西尾・溝上組は7位、大曲・田口組が10位、松下・俣江組は13位と崩れ、総合では2位に西尾・溝上組、3位に出道・安達組が浮上した。
飯束・八山組は、初の関西選手権参加で初制覇した。先輩、渡辺選手が何度もチャレンジしてやっと獲得した関西選手権を初挑戦で獲得したのは、強運の持ち主かもしれない。
過去10年間の関西選手権は、奈良選手、吉迫選手、渡辺選手、松永選手、原田選手、市野選手、前田選手といったメンバーが優勝しており、今後、飯束選手の活躍も期待したい。
また、2位には、関西学院大の西尾選手が入っており、学生チームの2位入賞は10年間でていなかった。
来年の全日本学生ヨット選手権大会は新西宮ヨットハーバーで開催されることが決定されており、来年は各水域からの多数のチームの参加を期待します。
最終成績
1位 飯束・八山組(㈱エス・ピー・ネットワーク) 9点
2位 西尾・溝上組(関西学院大学) 25点
3位 出道・安達組(新潟県セーリング連盟) 26点
4位 大曲・田口組(長崎バスセーリングチーム) 35点
5位 松下・俣江組(関西学院大学) 39点
6位 奈良・西村組(徳島県セーリング連盟) 44点
1位 飯束・八山組 2位 西尾・溝上組 3位 出道・安達組
2012年度の関西470協会ポイントランキングは、初めて学生チームが1位となった。
最終ランキング
1位 西尾 駿作
2位 笠井 大樹
3位 神木 聖
4位 奈良 充規、松浦 朋美
6位 西村 祐司、松下 結
※ポイントにつては、兵庫県セーリング連盟HPをご覧ください。