2011年 第1回関東470協会フリートレース レポート

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2011.05.21-22 at Enoshima

安定した実力を見せた社会人チーム

 今年で3年目になり、昨年より1回多 く、年4回開催することになった「関東470協会フリートレース」。その第1回目が5月21日~22日、江の島ヨットハーバーで開催され、他水域の新潟大学から参加した3艇をあわせ、合計41艇で全7レースがおこなわれました。

 大会初日の11-1-1.jpg1位:川添正浩/板倉広佳(TeamSSJ)5月21日は、朝から晴天で、南よりの風5m/sという絶好のコンディション。200度を中心に振れ幅の小さい5m/s程度の中風で、うねりと波が適度に入りダウンウィンドで波にうまく乗せることができれば、差をつけるチャンスがあるという海面です。

 第1レース、スタートから積極的に前に出てくる艇がゼネラルリコールを誘発、4回目でやっとスタートしました。最終レグのリーチング、早稲田大学の市川/大矢は艇を揺らさず綺麗なパンピングでスピードに乗せた走りをしてトップフィニッシュ。昨年インカレ3連覇のレギュラーメンバーで、今年のポイントゲッターとして期待される選手です。続いてライバル慶應義塾大学の秋山/宮島が入るなど、翌週に同じ江の島でおこなわれる関東学生ヨット連盟新人戦の前哨戦 のように見えます。11-1-2.jpg2位:市川航平/大矢勇輝(早稲田大学)

第2レース、風速が6~7m/sに上がり、うねりも大きくなり始めました。今年は東日本大震災の影響で、3月11日以降春合宿を中止にしている大学も多く、練習量が少ないために、昨年の同時期に比べてボートハンドリ ングに不安があるチームが多いように見えます。その学生チームを大きく引き離して第2レースをトップフィニッシュしたのは、安定したボートコントロールを見せた川添/板倉(TeemSSJ)。ヘルムスマンの川添選手はこの春に中央大学を卒業した社会人1年生、クルーの板倉選手は女子選手の中で身長がありクルーワークも力強く男子選手に引けをとらない実力があります。学生では小柄な女子がスキッパー、クルーが男子の男女ミック スコンビは470級ではよくありますが、社会人では珍しい男女ミックスコンビ、さらに男子スキッパー、女子クルーです。

 3レ11-1-3.jpg3位:秋山玄/宮島宏斗(慶應義塾大学)ース目以降はますますうねりが高くなり、 風速以上に風が強く感じられるコンディションになりました。その中で川添/板倉が残り5レースを1-2-1-1-1と 他を寄せ付けないレース運びをしました。社会人になりほとんど練習していない チームに現役学生がまったく太刀打ちできません。当日、関東学生ヨット連盟新人戦でスナイプ、女子新人戦の運営等があり各大学が ベストメンバーでフリートレースに参加していない状況が背後にあるのかもしれません。しかし、昨年に比べると乗り込み不足は明らかのように感じられます。

学生チームの注目株

 今回のフリートレース、セレクション(スポーツ推薦入試制度)のある全日本インカレ常連校以外で注目されたチームが、東京海洋大学の坂野/山中。彼らはすべてのレースをシングルにまとめ、昨年出場できなかった全日本インカレ本戦出場を目指しています。その東京海洋大学には今年、青森工業高校からヨット経験者が入部しており総合力でのレベルアップができれば、インカレでのダークホースになりそうです。

 次なる注目株は東京大学の塩島/武尾。スキッパーの塩島選手(2年生)はジュニアヨットの経験があり、クルーの武尾選手も昨年の全日本470選手権にクルーで出場経験があるなど、フリートレースでも時おりいい走りをしています。 秋までにしっかり乗り込むことができれば、昨年の金沢大学のように関東水域から東京海洋大学、東京大学の国立大学旋風で大会を盛り上げてくれるのではと期待されます。

 関東470協会フリートレースは1日最大7レースおこないます。午後から徐々にうねりが高くなり、最終の7レース目は10m/sオーバーのブローが入るハードコンディション。レースの回数をこなすうちにリタイヤする艇が増えていき、最後は17艇のみのフィニッシュになりました。
 ハンドリングに自信がなく勇気あるリタイヤを選択する艇もありますが、それ以上に艇体トラブルでリタイヤする艇が続出しました。自分が乗る艇の整備は、レースに参加するための条件でもあります。海上に出たからには自分の力で帆走して帰るということがセーリング競技の基本です。自分の命を守るためにも、重要なレガッタでくだらない艇体トラブルによって悔しい思いしないためにも、もっと艇の状態に神経を使ってください。 今回のフリートレース程度のコンディションで艇体トラブルを起こすようでは安心してレースに参加できないと思います。

 2日目、朝から前日以上の強風が吹き荒 れ、朝のブリーフィングでレース実施について選手の意見を求め協議した結果、2日目のレースをすべて中止としました。前日までの成績で川添/板倉が2011年第1回フリートレース優勝となりました。 次回のフリートレースは6月18・19日です。今年の全日本インカレは江の島で開催されます。インカレ前の練習レースとして他水域からの参加もお持ちしております。

レポート/伊藤譲一(関東470協会)

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