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2012.08.06-07 at Shin-Nishinomiya Y.H.

新旧のトップセーラーが集結した470オールスター


台風のかすかな影響を受け、本来の西宮の風ではなく、朝から西寄りの風が入っているコンディションのなか関西選手権が開催されました。
 本大会には国内にいる470チームがズラリと名を連ねた。昨年の全日本チャンピオンの市野直毅/吉見亮平(関西学院大学/栄和)を始め、NTの渡辺哲雄/八山慎司(エス・ピー・ネットワーク)、関東470を制した前田弘樹/野呂英輔(エス・ピー・ネットワーク)も参加、また、女子NTの吉迫由香/大熊典子(ベネッセコーポレーション)はヨーロッパからメールでエントリー、帰国直後の参加となりまし1位:市野直毅/吉見亮平た。さらに今大会には、、国体を間近に控えた山口県の阿部幸久/森田栄納介、岐阜県の西村祐司/大嶋龍介に加え、中村公俊/山近宏、大津真二/岩崎健太郎、奈良充規/稲井直人など、かつて日本の470シーンを席捲したベテランチームもエントリー。新旧のトップセーラーが顔をそろえる豪華な大会となりました。
 今回のエントリー数は、54艇のエントリーがありましたが、実質的な参加艇は42艇となりましたが、関西の学生にとっても、トップセーラーと間近に走ることができる貴重な体験の場となりました。

5レースが消化された初日

 8月6日(土)は、朝から西寄りの風が入っていたものの、風軸が安定せず、11時04分の最初のスタートがゼネラルリコール。その後マーク変更を行いながら、3回のゼネラルリコールを繰り返し4回目に240度、2.5m/sの風でスタート。前田/野呂が幸先よくトップフィニッシュ、2位に西村/大嶋(海津セーリングクラブ)、3位に辻悠佑/嶋津崇仁(肥後銀行/熊本大学)と続いた。
 第2レースは風速もあがり255度、4.5m/s。12時36分にオールクリアでスタート、西村/大嶋がトップフィニッシュし1位に浮上した。2位は大曲昭子/田口西(関西大/長崎自動車)3位に前田/野呂、市野/吉見は連続の4位フィニッシュ。
 続く第3レースは風向が変わらず、風速5.5m/sまであがり、2回のゼネラルリコールの後、13時52分にスタート。このレースは1上を市野/吉見がトップ回航するも、2上では、吉迫/大熊がトップで回航しそのままトップフィニッシュ、2位に市野/吉見、3位に西村/大嶋、4位に前田/野呂、5位には関東から参加の西村元/大矢勇輝(WST)が入った。
 風向・風速とも安定した第4レースは、14時41分にスタートし、トップは前田/野呂、2位は手堅く吉迫/大熊、3位は阿部/森田(J・F・P)と続き2位:前田弘樹/野呂英輔、西村/大嶋は7位フィニッシュでこの時点で前田/野呂にトップを明け渡しました。
 本日最終の第5レースは15時38分にスタート、市野/吉見が念願のトップフィニッシュ、2位に前田/野呂、3位にやっと来ました渡辺/八山。
 5レースが終了した時点で既にワンカットが入り、1位:前田/野呂(7点)、2位:西村/大嶋(10点)、3位:市野/吉見(11点)、4位:吉迫/大熊(14点)、5位:渡辺/八山(21点)、そして6位には8-5-6-6-7とまとめた山口県の中村/山近(24点)と続きました。関西の学生トップは西尾駿作/溝上遣人(関西学院大)が10位(46点)につけています。

実力者同士の一騎討ち

 関東470を制した前田/野呂が、関西のタイトルも奪取するのか。西宮で学生時代の4年間セーリングをした昨年の全日本チャンピオン市野/吉見の意地で最後に逆転するのかは最終日に持ち越されました。全8レース中5レースが終了しており、8月7日(日)の3レースの成績で今年の関西470の優勝者が決まります。
 8月7日10時43分に235度、3m/sの軽風のなか第6レースはオールクリアでスタート、トップフィニッシュをしたのは中村/山近、2位は奈良/稲井(徳島県セーリング連盟)、3位に宮川英之/内野航太(Siesta/日本経済大学)が入り、上位陣は市野/吉見が4位、前田/野呂が9位、吉迫/大熊が6位でフィニッシュ、この時点で前田/野呂、市野/吉見が11点で並びます。西村/大嶋はこのレース18位で優勝戦線から離脱。
 第7レースも同じ風で11時56分にリコール艇ありスタートし最初にフィニッシュラインを横切ったのは大曲/田口でしたが、OCSのため、1位は竹本安希/上村理紗(近畿大)、初の学生のトップフィニッシュです。2位には市野/吉見、3位に中村/山近が入り、43位:吉迫由香/大熊典子位に玉井翠/原風歌(近畿大)と続きました。前田/野呂が13位となった時点で市野/吉見が総合トップに躍り出ました。1位と2位の差は3点、最終第8レースで勝負が決まります。
 このレースで8位となった市野/吉見が10位の前田/野呂を抑えて優勝し、11月の全日本に続き、今年8月の関西470と西宮の海を制しました。市野選手は、2009年以来2回目の関西チャンピオンです。


 今回のレベルの高い選手のレースを見ていて参考になったことがあります。1つは吉迫/大熊がスタートで出遅れても2分後には、一線でスタートした選手と同じ高さまで挽回していることです。レースの参加艇のレベル差もあるでしょうが、リカバリーのすばらしさには感心しました。
 もう一つは、470のパンピングについてです。O旗が揚がっている状況のなか、1艇はメインセールとスピネーカーを強く連続してパンプをしていました。その前にいた艇は、波と風に合わせた軽いパンプでした。軽く波と風に合わせていた艇の方がマーク2からマーク3の間で、5~6艇身先行しました。果たして、今のトップレベルのパンプが有効なのか。少し気になりましたので皆さんも一度試してみてください。

 さて、関西の年間ポイントランキングは、西尾選手が関西470の最終レースで2位となり、最終レースで、笠井選手を逆転しランキング1位となりました。

最終成績
1位 市野直毅/吉見亮平(関西学院大・栄和)     21点
2位 前田弘樹/野呂英輔(エス・ピー・ネットワーク)  30点
3位 吉迫由香/大熊典子(ベネッセコーポレーション) 34点
4位 中村公俊/山近宏(山口県セーリング連盟)    36点
5位 西村祐司/大嶋龍介(海津セーリングクラブ)    57点
6位 宮川英之/内野航太(Siesta・日本経済大学)  57点


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